日本の文化は中国の影響を深く受けています。
節分も元は中国の儀礼であり、8世紀頃日本に伝わり宮中で初めて
行われたとされています。
節分には豆まきが付き物です。
元々日本でも米などをまいて厄払いをしていたという説もあり、
豆をまくという風習も受け入れ易かったともいわれます。
現在でも地鎮祭などで神主は、お米をまいて土地を清めています。
豆には非常に強い生命力があり、そこから強い霊力が宿るとされて
いました。
その力で鬼を追い払う、つまり厄をはらう、これが豆まきの意味だ
と考えられています。
ところが、この風習の起源である中国ではむしろ豆には強い陰の
気が宿っている、つまりは豆そのものが鬼であるとされていたと
いいます。
現在でも、まく豆は必ず炒ったものを使います。
この豆を炒る時にすでに鬼退治が行われているのだという説があり
ます。豆を炒ることでその生命力を絶ち、豆に宿る陰の気を消滅さ
せているとみるのです。
節分は冬から春への季節の節目の行事です。冬の陰の気を祓い、
春の陽の気に変わる事を祈願して行われます。
豆を炒り、そして投げることにより陰の気を祓い、鬼を祓っている
というのです。
豆に対するとらえ方は、元の中国と日本ではかなり変化したよう
です。
しかし、豆や穀物に強い生命力や霊力を感じていたことでは、
共通しているのではないでしょうか。