古代の世界各地に蛇への信仰があったといわれます。
この信仰が世界に共通してあったことも不思議ですが、
なぜ蛇を神と崇めたのでしょうか?
日本の神道の儀式においては、祓い、禊(みそ)ぎなど心身の
清浄が強調されます。一説には、ミソギとは、蛇の脱皮を
表す「身削ぎ(ミソギ)」が語源ではないかといわれます。
蛇は年に何度も脱皮をし、成長し、命をつなぎます。
それも目の表面まで脱皮するという徹底的なものだそうです。
この様子を観察した古代人は、脱皮の度に蛇が生まれかわり
新しい生命力と永遠の命を宿すと考え、このことに畏敬の念を
持ったのではないかと思われます。
この生まれかわりと、永遠の生命への希求こそが世界の人々の
信仰の根源にあるのではないでしょうか。
神社での初宮参りのように、世界中のイニシエーション、
通過儀礼が信仰に基づいて行われます。
このことも、生まれかわり、永遠の生命の希求にかかわる
ことなのですが、詳しくは回をあらためたいと思います。