「なぜ、お寺の中に神社があるのですか?」
地主神社でよくお受けする質問です。
これに対するお答えがこの「神仏習合」という言葉になります。
「習合」とは、たくさんの事を一つにまとめることをいいます。
ですから神仏習合とは、神と仏が一つになったという意味に
なります。
ここでの「神」は日本古来からの土着の神、神道の神社などで
お祀りされている神々をいい、仏は6世紀大陸から伝わった
仏教寺院の神ということになります。
日本人の中にはお寺と神社の違いに気づく事なく、ご参拝され
ている方もあり、神仏習合と聞いてもあまり特別な意味をお感
じにならないことが多いようです。
しかしキリスト教やイスラム教などの一神教の地域では、2つ
の神が習合するなどということは考えられません。
神仏習合は、多神教という日本人の宗教感覚を理解する上でも、
大変重要です。そして、日本の宗教や宗教史上大変重要なキー
ワードでもあるのです。