因幡の白ウサギ

むかし、むかし、類の葛というところに、ウサギが住んでいました。尚こう岸に見える国幅の浜を見て、ウサギはつねづね思っていました。おお「あの大きな島へ、なんとか行ってみたいものだな～」そこにワニがやってきました。

「おーい、ワニさんや、私たちウサギとワニさんたちとは、どっちが多いと思う？」こた自慢げにワニは答えました。「ワシらの男がいにきまってる！」ウサギはしめしめと思いました。「それなら、数をかぞえてみようか、ワニさんの仲間を集めておいでよ。」

ワニたちは、一別に盗び始めました。その数の茎いこと、多いこと。滞の島から尚こう岸の国幅の選まで一別に並ぶほどに集まりました。せなかウサギは、ワニの背中を飛びはねながら、11出、2、3、4…・」とかぞ数えていきました。

もうすこしで国幡の漢に着くというときに、ウサギは得意げに言いました。「や～い、ワニがだまされた！」ホントは困層の漢に上がりたかっただけなのさ！ハッハッハッ！！ワニはだまされたことに気づきました。

ワニはとっさにウサギをつかまえそのきな日でウサギの皮をはいでしまいました。赤はだかになったウサギの着々しいこと、着々しいこと。ウサギは、ワニをだましたことをとても後悔しました。

そこへ、地室禅社の神さまであるおおくにぬしのみことオオクニヌシノミコト（大国主命）がやってきました。「これはかわいそうに、カラダを前の真水で洗い、ガマの穂でおおいなさい。そうすれば、もとどおりになるよ」とやさしく教えました。

ウサギは、オオクニヌシノミコトの言われたとおりにしました。すると痛みはおさまり、すっかりもとどおりの白ウサギになりました。発着びしたウサギは、心をあらためオオクニヌシノミコトのしもべとなりました。

ウサギはお礼にオオクニヌシノミコトをやがみひめ美しいヤガミヒメ（ベト姫）のところにお連れしご人を引き合せました。すべてはオオクニヌシノミコトのやさしいもがお導きになったご縁だったのです。地室神社におまつりされているえんむすびの神さまのいわれがここからはじまりました。