都をどりは、毎年4月1日~30日にかけて祇園甲部歌舞連場で行われる京都の春の風物詩。初演は、明治5年(1872年)、当時行われた博覧会の余興として上演されたのがはじまりで、公演は現在140回を越えています。
都をどりは、原則として、総踊形式で一貫し、京都の名所や四季などを長唄で紹介しながら舞います。
地主桜は、いにしえの京都の春がしのばれる名所として、昭和51年(1976年)、第104回公演の歌題「京舞都面影(きゃうまひみやこのおもかげ)」の第八景 、終曲の題材となりました。詩には、謡曲「熊野(ゆや)」「田村」の一節が取り入れられており、地主桜が古来より天下の名花として謳われたことがわかります。